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旭山動物園が日本一に選ばれた理由

日本一と呼ばれている旭山動物園は、かつて、日本一環境の厳しい動物園といわれていました。
閉園目前となるまで入場者数は少なく、どん底まで落ちた事のある動物園でした。
では、何故旭山動物園は再度立ち上がり、日本一まで駆け上がる事ができたのでしょうか?
こちらでは、旭山動物園の苦労と努力、そして、日本一に選ばれた理由をご紹介していきたいと思います。

 

旭山動物園の苦労と努力

c_fn000454_9_02旭山動物園は、日本最北の動物園として、寒暖差の激しい環境が、動物達にとって日本一厳しいといわれていました。
実際現在でも、何十度もの寒暖差があり、1年の半分近くを雪に閉ざされている状況です。

十数年前の旭山動物園は、お金も目玉動物もなく、施設も老朽化し、経営母体となる旭川市からの予算もほとんどありませんでした。
その状況を乗り越えたのは、「行動展示」という手法でした。
「お客様を驚かせたい」「もっと動物達を見て欲しい」との思いから、職員の方々は努力と工夫を重ねていき、6つの方法を生みだしたのです。

 

  1. ととりの村
    最初の行動展示となったのが巨大なバードゲージ「ととりの村」です。
    今までは、鳥が飛び去らないよう、羽の一部を切っていました。
    しかし、ととりの村を作った事により、鳥が自然の姿で飛び交う姿を観察できるようにしたのです。  
  2. ペンギン館
    ペンギンの水槽の中に水中トンネルを設営しました。
    水中を猛スピードで泳ぐペンギンが頭上をかすめるかのように、近くでペンギンを見れるようにしました。
  3. もうじゅう館
    日中寝ている虎やライオンの檻の下に、空洞の見学スペースを用意し、網目から動物の息遣いや普段の生活の様子を観察できるようにし、お盆期間は、閉館時間を夜9時まで延長する事で、夜行性動物の行動を見られるようにしました。  
  4. オランウータン館
    オランウータン館は、高さ17メートルの位置に空中運動場を設置する事で、綱渡りをして餌を取りに行く姿が見られるようにしました。   
  5. ほっきょくぐま館
     半球状の透明ドームを敷地内に設ける事で、のし歩く様子を目の前で見られるようにし、プールには窓をつけ、泳ぐ様子やプールへのダイビングなどを観察できるようにしました。    
  6. あざらし館
    見物客が囲む筒状のトンネルを、あざわしが行き交う様子を見られるようにしました。
    あざらしは好奇心旺盛のため、人が手を振ると鼻を寄せたりする姿が来場者に人気が高く、目玉となっていったのです。  

 

このように、動物の生き生きとした姿が見られる「行動展示」により、旭山動物園は、大きな成果を生んだのです。
旭山動物園が、どん底から這い上がった背景には、動物園職員の努力と工夫があったのです。
年間何百万人もの人が、旭山動物園に足を運ぶ理由は、他には無い「行動展示」に魅力を感じているからなのではないでしょうか?

 

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